里財小説・「Please Teach」・第四話・1w

「Please Teach」第四話・「抱擁」#1
里見は、俺の抵抗など無視して、ベルトをカチャカチャと外し始めた。
「―さとみぃっ・・・おねがいっ・・・やめてっ・・・!」
「―今さら何を言い出すんだよ、財前・・・w君だって、やって欲しいんだろ?」
「―そんなことない・・・っ!?」
―里見はいきなり荒々しく俺の唇を奪った。
いつもよりも激しいキスだった。
里見の舌が俺の口内を荒らす。
俺は感じてしまい、思わず甘い声が漏れてしまった。
「―ぅぁ・・・ぁん・・・っ。」
里見は、いきなり口を離した。
「どうだ・・・?こんなキスもいいだろ?顔が真っ赤じゃないか、財前・・・w可愛いな、感じてるんだろ・・・w」
俺は、悲しくなった。
「―ちがうっ・・・。」
「・・・ぇ・・・?」
「―こんなの・・・里見じゃないよっ・・・!里見はもっと優しかった、僕の知ってる里見は―、違うっ・・・!」
「―財前・・・?」
「嫌だっ、こんな里見なんか―、嫌いだっ。僕は前の里見が好きだったんだっ・・・!」
俺はこぼれ落ちる涙を拭わず、そのまま里見を見つめた。
「なぁ―、里見・・・、元の君に戻ってくれよ・・・っ。」
すると、不意に、里見に抱き寄せられた。
「―っ。」
「財前・・・ごめん。僕は・・・財前が可愛くて、大好きで、意地悪したくなって・・・!ホントにゴメン―。君を悲しませてしまって―。もう、こんなことしないよ、僕には財前、君しかいないんだ―。大好きだよ・・・財前。」
「―いつもの、里見だっ。」
「財前っ―!」
「―っ!」
また、不意に里見に唇を奪われた。
でも、今度はいつもの優しいキスだ。
やっぱり、俺は里見を愛してる。
他の誰にも負けないぐらい―。
                                 Fin


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